2年振りのサクラマス

2003年5月1日

連休合間の出勤日。 朝から暖かい雨が降り続いたので川の状態が気になって仕事も手につかない。 職場のPCで国土交通省のサイトにアクセスして千代川の水位変動と濁度推移をチェック。 午前中の雨で1.0mまで上昇した水位が夕刻から徐々に減水へと移行。 濁度は5.0から0.8まで回復している。 いわゆる「雨後の増水が落ち着いた時」であり、サクラマスを釣るには最適の条件なのである。 こんなチャンスはそうそう無いので翌日に休暇を取って千代川まで走りました。

早朝は5℃まで冷え込んだ千代川 早朝の千代川はかなり冷え込んだが雨の翌日とあって水量、水色ともに最高の状態。 ココまでの読みはズバリ的中。 これで釣れたら完璧である。 

昨年から大型スプーン中心の戦法に切り替えた私。 まだ結果は出ていないが今年もそれは変わらない。 チヌーク17gにチヌ針で作ったシングルフックを装着し、アップクロスで流れに乗せる。
流れに絡むラインをコントロールしてリトリーブコースを調整。 流れに逆らわない自然な動きを演出する。 水温は十分あるのでボトムは意識しない。 「居れば喰う!」 と信じて投げ続ける。


「ズシ!」 何の前触れもなくティップが反応する。 「よっしゃ来た!」 じっくり合わせて相手の動きを読む。 重量感はあるがスピードは無い。 ちょっと良いサイズかも。
強烈な首振りを手首でいなしながら間合いを詰める。 銀色に輝く美しい魚体が狂ったように暴れまくる。 足元で見せる強烈なダッシュはドラグで押さえ込み、絶えずプレッシャーを与えて相手を弱らせる。 確実に獲るためにかなり慎重だ。

反撃できぬほど弱ったころに無事ランディング。 でっぷり太った見事なサクラマス! 朝の光の中で神々しいほどの輝きを放つ完璧な魚体。 美しいとしか表現できないのがもどかしい。 06時50分にヒット! 美しい!
逞しい顎と小さな眼。 たった1年でココまで成長するんですね! 上顎にがっちり刺さった自作シングルフック。 まさに完璧なフッキングである。 これじゃバレる訳ありません。 
今年は体調が悪かったので釣行機会が限られましたが、情報を収集してベストな状況を推理する時間はたっぷりありました。 今回の一匹はまさにその結論とも言えます。 ホント会社サボって来た甲斐がありましたよ! 近くの釣師にお願いして撮った1枚。 ありがとうございました。
本流用スプーンは重くて安いのが大前提です。 今回のヒットルアー:ダイワ チヌークS 17g
フックはチヌ鉤の10号。 ループはケブラーで仕上げました。 いままでスプーンでの釣果が無かっただけに嬉しい一匹となりました。
午後からは鳥取の中嶋さんのガイドで渓流でのフライフィッシング。 捻挫で思うように動けませんでしたが、なんとか数匹のヤマメと出会うことができました。 川も海も魚が豊富な鳥取。 夏のキス釣りやイカ釣りも楽しみのひとつです。 中嶋さんが釣った幅広ヤマメ。 良く太ってますね!

身体を病み、思うように通えなかった今年のサクラマスでしたが、情報を整理して条件を絞り込むことでなんとかキャッチできました。 小手先の技術やタックル論議が盛んな割りには成果が見えない釣りなのですが、本当に大切なことは条件の良いときに現場に行ける事なんでしょうね。 毎週末通い詰めてもなかなか結果がでませんが、ちょっとサボって行ってみたら釣れちゃうんです。 ま、そうは言ってもなかなか休めないのが現実なんですよね。




2003年5月1日 午前6時50分 鳥取県千代川にて
サクラマス 60cm 2.7kg

ロッド :スミス トラウティンスピン「ブンスイレイ」 BSL−80M
リール :ダイワ トーナメントX3000iA
ライン :P−LINE CX−PREMIUM 10lb
システム :「No Knot」による直結
ルアー :ダイワ チヌークS17g 緑銀
フック :自作シングル(チヌ鉤10号使用)