山陰のサクラマス またも参敗?

2001年4月14日

釣れる確立が宝くじ並と言われながらも、その神格化された存在が我々を魅了して止まないサクラマス。 その美しい魚体に憧れ山陰の河川に通うようになり、もう何年経つだろうか。 高価な装備や小手先のテクニックを超越したところに存在する彼女に会うために、OPA!の精鋭4人が集まった。

業務で欠席の佐々木氏による事前調査情報を元に、●山川極秘ポイントへ入る。 淀んで濁った水はとてもサクラマスが潜むとは思えないが今年の実績は高い。 各自思い思いにポイントへ散り、数十分が経過した時、20mほど離れた黒田氏が「ア〜〜〜ッッッッ!!!」と叫んだ。 「ば、バレたぁ・・・・・」  ピックアップ寸前のディープミノーを足元のテトラから急に飛び出してヒットしたらしいが反転してもがく大魚にドラグが追従する間も無く、無念のラインブレイク。 黒田氏、7年目の出会いは一瞬にして無と化したのである。 いつもは「陽気なオヤジ」の黒田氏の顔がこの時ばかりは「復讐に燃える男」に見えた・・・のは一瞬だったけどね(笑)


咲き誇る菜の花。 正体は「セイヨウカラシナ」らしいです。 ロードマップとカーナビをフル活用してポイント移動を繰り返す。 川相が単調なだけに攻め所は少なく、お世辞にも綺麗とはいえない濁った水に我々のやる気も失せていく。 唯一救われるのは河原一面に咲き誇る菜の花ぐらいだが背丈ほどある為に移動時には邪魔者でしかない。

今回の釣行にはもうひとつ目的がある。 それは「コゴミ」と呼ばれる山菜なのだがサクラマスで通うポイントには何故かコゴミが多い。 ボーズがお約束のサクラマス釣りを何年も続けられるのもコゴミのお土産が期待できるからだろう。


と言う訳でコゴミの爆釣ポイント=矢◆川へ移動したが肝心のコゴミはすっかり伸びきってしまって食べるには不適であった。 このままでは手ぶらで帰ることになるぞ・・・ 群生するコゴミ。 でもコレじゃ食べられません。
朝の「大バラシ」を挽回すべく、一心に攻める黒田氏 ここは矢◆川の一級ポイントで実績も高い。 我々もチョット期待して釣りを始めるのだが、先ほどの●山川と違って矢◆川の水は適度に澄んでいて安心して釣りが出来る。 水量も豊富でいかにも釣れそうな雰囲気で気合が入ってしまう。
小場所だけに1時間ほどで切り上げ、狙いを渓流に切り替えて上流部へ向かう。 コゴミも上流部に行けば食べごろに違いない。

途中、昼食の為に立ち寄った「道の駅」で爆釣の証拠写真を撮影し、一行はさらに進む・・・
大物です。 鮎でしょうか? (爆)
矢◆川上流部。 右側に白く見えるのは雪です。 矢◆川上流○△地区、5年程前にフライで攻めた流域だが入溪地点が限られ攻め難い川である。 雪代の影響か水量は以外に多く、流れは身を切るほどの冷たさだ。日陰には残雪も見える。 「フライで勝負になるかな・・・」 今年#3ロッドを新調した私はどんどん上流へ移動し積極的にポイントを探す。 
激流を渡り対岸にたどり着き、ふと足元に目をやると、「おぉ!コゴミやんけ〜!!」 標高があって山陰になる影響なのか、ちょうど食べ頃の芽も多い。 これは皆に教えないと・・・と携帯電話を手にするが残念ながら圏外表示。 しょうがないから独り占めである。 フッフッフ・・・(^o^) やっと見つけた食べ頃のコゴミ。 ヘッヘッヘッ・・・(^o^)
驚いたような表情のイワナくん。 間抜けな奴・・・ 大量のコゴミと共に入溪地点に戻ると妙にニヤついた黒田氏が居た。むむむ・・・ヤな予感・・・。   氏が手にしたポリ袋の中には元気なイワナが泳いでいた。 「や、やられたぁ〜」 こっちがコゴミ採りに夢中になってる間にしっかり釣られてしまった・・・。 それも兵庫県内では珍しいイワナである。
ライバルの釣果とは言え、イワナを見るのは久し振りの私。 流域ごとに異なる遺伝情報を持つ日本固有の渓流魚である。 ヤマメやアマゴとは違った、やや間の抜けた表情、独特の模様、細くクネる魚体。 このイワナが妙ちくりんなスプーンで釣れてしまうのだから困ったものである。 大きく見えるのは気のせいです。 ちびイワナでした・・・(笑)
OPA!の迷コンビ。 今回も笑わせてもらいました。 イワナを流れに還し、我々も帰路に着く事にする。 思えば朝のサクラマス大バラシも最後のイワナも黒田氏の結果である。 対する3人のメンバーはカスリもしない完全ボーズ! 果たして黒田氏はこのまま調子に乗ってサクラマスを釣ってしまうのか?

いやいや、本当の苦悩の日々は今日から始まるのですよ、黒田さん・・・。