名古屋のUさんへ。九州でコルリの新芽採集が難しいの考察。
私は福島県の菅藤と申します。安達さんの弟子です。基本的にコルリの新芽採集はど
こでも難しいはずです。ただし条件がそろえばこんな簡単な採集はありません。その
条件は樹相、標高、積雪量などがあります。ほかにもいくつかありますが、今回の話
には関係ないので省きます。まず、私の地元の福島市で新芽はとても効率がよくあり
ません。しかし、 桧枝岐村近辺では、いやになるほど採集できます。
(ただし期間限定。)

何故?

さきほどの3つの条件が若干違うからです。樹相、ほぼ同じですが原生林の規模が福
島市ではかなり小さい。標高、ほぼ同じ1200m前後 積雪料、桧枝岐は福島の軽く2〜
3倍は降る。降り始める時期もかなり早い。 なかでも、この雪の条件はとても重要で
す。ここからは、コルリの発生と雪の関係について考えてみようと思いますが.....


こんにちは。Uです。 珍しく連日覗いています。
菅藤さん、はじめまして。コルリの新芽採集についての考察、興味深く読ませていた
だきました。なまじ桧枝岐や武尊山、新潟等でコルリが新芽で大量に採れることから
そのような例のみが一般に広く知れ渡り、”コルリ=新芽で採集できる” という図式
ができあがっています。しかしながら、おっしゃる通り たとえ本州であっても、どこ
ででもと言うわけではないようですね。 聞くところによると奈良、三重の鈴鹿山系で
も九州と同様に新芽では ほとんど採集できず、これまで数例が知られるのみと言う話
ですし、 私も昨年春、2度ほど南アルプスに新芽採集に行きましたが、 新芽の時は
合っていたにもかかわらず、数頭止まりでした(もっともこれは単に私の腕のせい
かもしれませんが・・・)。

積雪量と言うのは非常に面白い着眼点です。 雪のほとんどないところで育った私に
は、そのような発想には 至らなかったでしょう。文面からすると豪雪地=新芽多産地
(あるいは少雪地=新芽採集が困難) ということですね。確かに新潟、山形、秋田な
ど日本海側の豪雪地帯などが、本州での新芽採集の多産地としてよく耳にします。
積雪量の多い場所ほど融雪期が初夏にずれ込み、結果新芽の芽吹きとコルリの 活動開
始期が雪によってシンクロされやすくなるため、大量採集が可能となる。対して雪の
少ない場所ではそれらが同調せず、コルリの脱出時期もバラけることから大量採集が
困難となっていると言う事なのでしょうか?コルリの発生と雪の関係のお考え、是非
お聞かせください。

当然のことながら九州には豪雪地はありません。 まして九州のコルリ分布地は、て
北部九州の標高1000m足らずの場所ですから雪は降ってもたかが知れています。
まだ内容をお聞きしていないため何とも言えませんが、 そのような意味では菅藤ん
の説から外れてはいないと言えます。

新芽の芽吹きとコルリの発生期の同調は採集上重要な条件だと思っています。 ただ
採集個体数の多い少ないはあるにせよ、新芽に飛来している限りは採集、または目撃
できるはずです。実際ニセコルリであれば時期さえあえば 比較的容易に新芽で見るこ
とができます。また少ないながらも昨春こちらで 新芽で採集しているので、私のコル
リの新芽採集法が間違っているわけでもないでしょう(上手、下手は別としてです)。
ところが九州のコルリはそう言うレベルではありません。 時期や樹種、天候、
年度等の条件を変え10年近く探せば、いくらなんでも 1頭ぐらい目撃してもいいと
思うのですが、全くみられないのです。 私に限らず、他の多くの仲間も同様です。
林間飛翔する個体も数える程しか採ったことがありません。そのくせ足元の材には雄
雌ともに張り付いているのですから、 訳がわからないのです。 本州、特に東日本の
コルリに極めてよく似た生態を持つ種は、九州では同種のコルリよりもむしろ別種の
ニセコルリの方です。 ブナ、ミズナラなどから成る夏緑落葉樹林帯の住人で、谷筋な
どの 湿度の高い場所で発生し、新芽にもよく飛来します。 ところが九州のコルリは、
Platycerus界のアウトローです。 ブナ帯よりもアカガシ、ヤブツバキ、ハイノ
キ、シキミ、シロダモ、シデ、コナラといった常緑照葉樹林帯上部に生息する上(ニ
セコルリが分布しようがしまいがです)、乾燥や高温への耐性も高く、 ルリが出てき
そうな水分含有率の低い材からでも出てきます。むしろニセコルリや東日本のコルリ
が好むかなり高湿度な材は敬遠されます。したがって谷の下部よりは谷斜面の途中を
好み、乾燥しがちな尾根でも 結構平気で生息しています。 同種ではあっても東日本
のコルリ(原亜種、トウカイ)と九州のコルリは、生態面で多少異なるのではないか
というのが、現在の私の見解です。 新芽でほとんど採集できないことも、もしかする
とそのあたりに原因が あるかもしれないと思っています。

本州西部や四国の個体に関してはよくは知りませんが、鈴鹿でも 照葉樹林帯に分布す
ることや、新芽になかなか来ないというところをみると九州と同じなのかもしれませ
ん。ですが、なにせ今までほとんど九州でしか採集したことがないため、 本州での採
集と比較しない限り一概にこうだと言うにはデータ不足です。そのような意味でも積
雪量との関係は大変耳新しいものでした。


ブナ帯における雪の影響はいろいろありますがコルリに関係ある要素のいくつかを考
えてみます。まず冬場の雪は凍ったブナの若木や枝を容赦なく折ってしまいます。
ときには大木も根元から 折ってしまうこともあります。(雪崩があるような急斜面な
どがある場合なおさら) まあ、雪だけでなく台風なんかもありますけど。こうして落
ちていったブナの枝は.....これがなにかは分かると思います。

また、積雪量はそのまま冷凍庫の役目をするわけですからコルリを蛹室に閉じ込めて
おくひとつのファクターになるでしょう。

一旦コルリから離れてルリを考えてみましょう。

実際とは異なりますが、単純なモデルとしてルリとコルリの発生時期が一定温度の 継
続だけに左右されるとします。すると当然ルリのほうが早く解凍されますから発生が
先になります。 同じくブナの芽吹きも一定温度の達成だけによる、と設定すると面白
い結果になるでしょう? だからルリはブナの上層部にいるんじゃないか?という仮設
が当然でてきます。 これについてはこれ以上述べませんが。
(わたしは賛成できませんが...)

この単純モデルの世界ならコルリはブナの幼木の芽吹き時期にぴたりとあわせること
が 可能となります。


前2回にも書いたとうり、豪雪は新芽の必須条件です。 豪雪は定期的な発生木の提供
と、ブナの生育上の疎外要因を作ります。 豪雪地帯のブナは大木では立派ですが、人
の目線から下のあたりではひどく折れ曲がり、 まっすぐ伸びているブナを探すのは大
変なのはお気付きでしょう。こうした折れ曲がったブナは、新芽を人の見易い場所へ
のばしてくれます。 つまり、発生時期に合いさえすれば、探すのは容易ということに
なります。

では、豪雪地帯を探すにはどうすれば良いか? 一番確実なのは日本海側の気候をもろ
に受ける場所を探す。そして、標高を上げる。 藤田(1987)が各亜種を記載した際
の概念図のプロットも、この条件をみたしている所が多いようです。

さて、ここまで来ると雪さえ沢山ふればコルリが新芽で簡単におとせそうな気がしま
す。ところが、やはり2次林などは日当たりの関係かブナの若木の成長も良好で、目
線の高さの新芽はあまり多くなく、豪雪であっても探しにくいようです。 コルリの
発生のメカニズムを考えれば2次林でも問題ないと思いますが、 採集しにくい要因
の1つに、やはり雪と雪によるブナの生育が関係しているのだと思います。

さて、これらをふまえて九州の状況を考えてみましょう。 温暖な地域のため、豪雪地
帯はなかなか無いですね。 日本海側で標高を上げても、この条件を満たす場所は難し
いでしょう。おそらく、1500メートル位まであげれば、本来のコルリ生息の最適
地帯なのでしょう。 しかし、コルリは新芽で見つからない。ここが奈良県近辺にもあ
てはまるルリ属考察の面白いところです。そう、ニセコルリの存在です。奈良県あた
りの観察では、コルリとの垂直分布による住み分けが確かにあるようで、1200か
ら1400付近が境界とされることが多いようです。標高を上げて、積雪量の多いコ
ルリに適した環境になるとニセコルリが現れる。 発生木もほぼ同じ条件の2種が競合
して、ニセコルリのほうがより良いニッチェを確保しているわけです。

他の昆虫の変異ラインや分布状況を考えると非常に面白い、じつにオタクな領域に入
ってしまいそうです。

全3回でコルリの話をしてみました。

九州産コルリが新芽で採れにくい理由の一端は御理解いただけたとおもいます。
ただ、究極の調査がまだ実施されていません。それは、たとえば1平方メートルあた
りに対する、(ほぼ同一環境での)発生数についてです。 同じような環境、一般にい
われる、沢ぞいの落枝からどのぐらいの個体が見つかるか、全国での状況を並べてみ
てはじめて、雪とコルリとニセコルリの相関関係が分かってくるとおもいます。

以上、いかがでしょうか?

皆様からの、御意見、御感想、異論、反論、是非お聞かせ下さい。
今後の参考にさせていただきます。


Uさん
>北海道にゃぁコルリは絶対いないが(いたりして...)
北海道でも是非探してみてください。もしいればすごい発見です!! 道南ならミヤマ
も3型採れるぐらいですから、もしかしてひょっとすると 何かの間違いで・・・
と言う気もします。それにしても昨年採集されたあのフジ型は大きくていい型です
ね。 しかし北海道にも3型いるなんて知りませんでした。本当に面白い。
(何の事かわからない人は林原HP・ブナ林のクワガタたちを見てください)

ときに北海道道南のルリはマークを見たと言う話等をよく聞きますが、実際のところ
既に見つかっているのでしょうか? 全国誌には報告されていないようですが、地元同
好会誌等ではどうですか?

福岡に戻った折、日帰りで宮崎の鰐塚山まで行ってきました。 片道6時間は結構大変
でした。目的は現在国内分布南限のルリをねらいにです。ルリの話はとりあえずやめ
ておきますが(自主規制)、オニの幼虫はいっぱい採ってきました。鰐塚のオニは真
のキュシュウオニです。オニの話なら皆さん好きですか?やっぱり小さいからダメで
しょうか?

菅藤さん、非常に詳しい私信をどうもありがとうございます。パート2、3ともに、
大変興味深く読ませて頂きました。 一つ質問ですが、パート2にあるように福島では
コルリよりもルリの方が先に発生するのですか?九州ではその点に関しては完全に逆
であることは確かです。ニセコルリ、コルリともにルリよりも明かに先に活動してい
ます。コルリと雪との関連性、確かにありそうですね。私もその意見には賛成です。
九州のコルリが新芽で採集されないことの1要因ではありそうです。ただ、九州産の
コルリ新芽で採れにくいことに関して書かれている 標高とニセコルリとのニッチに関
しては、異論があります。一般に奥田氏らによって紀伊半島等での住み分けが詳しく
調べられているため本州の方は一般論としてそう考えているようで、お話としても綺
麗なのですが 実際に九州でコルリを採れば恐らく、少なくとも九州はそんなに簡単な
話ではない事がわかります。


標本修理工Tさん
菅藤さんとUさんのトークバトルが熱いですね。菅藤さんの考察の深さに脱帽です。
確かに雪と新芽とコルリの関係は切っても切れないですね。しかし、それだけでは説
明しきれない部分があるのも事実です。東北地方(のいわゆるポイントと呼ばれてい
る辺り)で雪解けの時期にコルリが爆発的に発生するのは、まさに菅藤さんのいわれ
ている通りの理由と私も思います。それ以外の産地で新芽であまり採集されないの
は、だらだらと発生するので、分散してしまうからだろうとは誰しもが考えますよ
ね。しかし、ミナミコルリに関してはどうも違う。紀伊半島や 中国地方で新芽で採集
した人の話を聞いたことはありますが、四国、九州で新芽で採集した人の話は聞いた
ことがないです。もちろん、人知れず新芽に来ている、もしくは発生時期が他の種類
とは著しく違うなどの事も考えられますが、なにかおかしい。交尾器は原名亜種と変
わらないそうなので、生態もそう変わらないと思われがちですが、ルリ属は同種に於
いても産地により 採集の仕方を変えないと採れない場合もあるので、ミナミコルリに
関しては、他の亜種とは切り離して考えたほうが良いのではないかと思います。
あと、各種の発生時期ですが、私は種類によって活動温度が違うと思います。
成育部位による発生時期のズレではなく、種類の違いによって活動できる温度が違う
ほうが、ルリ、ホソツヤルリがコルリより発生(というか活動)が遅れることや、
ニセコルリがコルリよりも標高が高い所にいることも説明がつくような 気がします。

>>ときに北海道道南のルリはマークを見たと言う話等をよく聞きますが、 実際の
ところ既に見つかっているのでしょうか?
>全国誌には報告されていないようですが、地元同好会誌等ではどうですか?
これは私も聞きたいです。林原さんはなにか知ってますでしょうか?

>福岡に戻った折、日帰りで宮崎の鰐塚山まで行ってきました。片道6時間は結構大
変でした。目的は現在国内分布南限のルリをねらいにです。

片道6時間...。すごいですね。南限のルリとは村山氏の記録ですか。鰐塚山のルリの
記録というと、私はそれしか知らないのですが...。それ以外にも記録があるのでしたら
教えてください。

>鰐塚のオニは真のキュシュウオニです。オニの話なら皆さん好きですか?

キュウシュウオニですか、私も採集したいです。記載文では「南九州亜種」 ですが、
どこまでがキュウシュウオニなんでしょうね? 私は宮崎市から 阿久根市のライン以
下かなと思うのですが...。ところでどなたか大隈半島のオニを持っている方はいないで
しょうか?大隈半島は屋久島に分布する昆虫がいたりする不思議な地帯です。高隅
山、御岳までの記録しかないと思いましたが、どなたか知っていたら教えてくださ
い。


菅藤さん
九州でのミナミコルリとニセコルリに関して、それにルリ、ホソツヤも含めてルリ属
はとても面白いクワガタで、私にとって一番興味ある昆虫です。

標本修理工Tさん、U さんの指摘も素直に考えられることです。でも、それに関して私
の意見もありますが、ここではご遠慮させていただきます。
私の稚拙なクワガタ研究に直接触る部分になりますので.....。

それから、福島県内のルリ発生状況ですが、必ずコルリより先になるとは限りません。
コルリにくらべてルリは適応性が高いですから落枝から立ち枯れまで、日陰、日
なた 関係なく発生していますから、当然その場所による活動開始時期はばらけてしま
います。まあ、ルリもコルリも12、3度あれば十分活動しますから発生が一度に集
中することは難しいと思います。

それと、コルリが新芽で採れない....に関して、新芽で採集できることと、 発生が集中
することはつながらないと思います。 新芽で採れるというのは見易い位置にちょうど
いいブナが集中するため、というのが、一番の条件だとおもいますので。


Uさん
菅藤さん、ディスカッション本当に楽しいです。インターネットでしかもルリで討論
ができるなんてうれしい限り。今後ももっとやりましょう。 例のメイル少し待って
ください。でもミナミコルリって、ニセコルリの存在を考慮してさえ本州のコルリの
常識や予測が通じないホントにへんなコルリなんですよ。南北に長い日本だからこそ
同一種でも一概に定義が当てはまらないのでしょう。そのあたりも非常に面白いなと
思っています。

林原さん、やっぱりマークだけでしたか。でもルリはいそうですね。今年は是非北海
道のルリを落とされてください。期待しています。ところでフジ型は発表されないの
ですか?こちらも期待しています。

>南限のルリとは村山氏の記録ですか。
>記載文では「南九州亜種」ですが、どこまでがキュウシュウオニなんでしょうね。
>私は宮崎市から阿久根市のライン以下かなと思うのですが...。

Tさん、マグソのときの知識といい、今回のルリ属の考察といい、その上ルリの南限
で 村内氏の記録がすぐポンと出てくるところといい、さらにはキュウシュウオニの分
布の推測といい、その博識、タダ者ではありませんね? 鰐塚の記録は村山氏でなく村
内氏だったと思いますが、普通”村〜”すら覚えていませんよ(私は最近報文見てい
たから覚えていただけですし)。記録は確かにKUGAMUsに載った村内氏の1989年の
ものです。その後何人もの虫屋が同地にルリを探しに行ったようですが、九州内の友
人は全員マークすら見つけられずに完全敗退しています。かくいう私も2度敗れ去り
ました。あそこは何度も行くには遠いんですよ。九州のルリ属に関しては過去の記録
を同好会誌を含めて結構調べたのですが、その後の報告はないようですし、採ったと
いう話も聞きません。 分布上非常に貴重な記録なのですが、今や幻の記録となってい
るようです。 で、最後にもう一度と思って今回行ったのですが....。

オニとキュウシュウオニに関しての正確な境界は未だ調べられていないようです。
宮崎市から阿久根市のラインは確かに一番考えられる境界なのですが、「菊地渓谷の
昆虫」(だったか?)で熊本の大塚勲氏が、熊本各地のオニを 記載者本人である黒沢
氏に見て頂いたところ緑川(九州脊梁山地北部)以南の個体はmorimotoiと同定した
と書いています。対して阿蘇菊地渓谷の個体は原亜種だったそうです。となると
morimotoiの分布は植物分布で言うところのソ速紀ライン以南と言う事になるのです
が、真相はどうなのかわかりません。オニはこれまでルリ採集のついでに採っていた
ため九州内のあらかたの場所の個体は手元にあるのですが、正直言って私のようなイ
モには原亜種と morimotoiのはっきりとした区別すらできず、誰かがまとめてくれな
いかな?と待っています。霧島や鰐塚の大型個体では確かに違う気がしますが、 阿久
根市と出水市に近い紫尾山の個体などは原亜種と一体どこが違うのか私にはさっぱり
です。

>高隅山、御岳までの記録しかないと思いましたが、どなたか知っていたら
>教えてください。

正式な記録ではないですが、高隈山地よりさらに南東に位置する甫与志岳(例のズー
デスやルフッセンスが記録されている屋久島モドキの変な山です)で、カミキリの材
採集に行った数人の友人が「オニの幼虫がいた!」と言っています。コクワとオニの
幼虫の区別くらい朝飯前レベルの人達ですから確かでしょう。ところが誰一人として
採ってきていないのですから困ったものです。したがって確実ではありませんが、甫
与志にもいるようです。 問題は甫与志の個体がヤクオニかも?ってことなのでしょう
が、果たして?


Tさん
「クガム」を見たら確かに”村内”となっていて驚きました。でもこれは「クガム」
が誤字で、”村山”が正解です。村山氏は今、群馬で○○○○の地域変異を調べてい
るはずですが、早く発表しないかな?

>morimotoiの分布は植物分布で言うところのソ速紀ライン以南

う〜む、そうですか・・・。私は宮崎市〜阿久根市のラインと中央構造線ラインの2
通りを考えていたのですが、どちらかというと中央構造線の方だったか。それにして
もmorimotoiはよくわからないですね。ただオニと区別できん!

>九州内のあらかたの場所の個体は手元にあるのですが

なんてうらやましい。オニは大型個体が以外と手に入りにくいので(なかなかみん
な、採ってこない)、私のコレクションもキュウシュウオニなんかは数ペアしかいな
くて寂しいかぎり・・・。

>確実ではありませんが、甫与志にもいるようです。

それ! そこなんですよ! 私も甫与志岳で幼虫までは聞いていたのですが、その外
部形態にはだれも触れていない。大隅半島はいつか自分で採集にいかなければ! 
稻尾岳もあるし! 佐多岬は以前行ったんだけどなー。ヤクオニなんかは標高600
mくらいでも採れるようですし、大隅半島内はほとんど分布してそうなものですが、
誰もやってないんですよねー。