台湾に行く前にかなり調べたつもりだったが、行ってみると目からウロコである。

まず、言葉であるが日本人が来る観光地や都会の店であれば日本語で大丈夫だろう。
ホテルには必ずと言っていい程、日本語を喋れるスタッフがいる。それが雇用の際の
大事な条件になっているからだ。英語も喋れれば観光には不自由することはないだろ
う。しかしながら、昆虫を採集するようなところになると中国語しか通じなくなって
しまう。お年寄りは日本語を話せるのだが、現役を退いている場合が多くちょっと難
しいかも知れない。車の通る場所でライトトラップをしていると良く話し掛けられる
、トラブルをさける為にも最低限の中国語は覚えておいた方が無難だろう。あとは、
筆談でうまく乗り切ろう。だた、日本語と中国語では漢字が同じでも全然違う意味の
物がある。タクシーの運転手にはガイドブックの行きたい所を見せれば乗せて行って
くれる。

台湾の採集地は、日本の国立公園の特別保護地域のように採集禁止の場所がある。例
えば北部だと拉拉山などがあげられる。その他、採集禁止になっていなくても巴陵の
ように取り締まりが厳しいところもある。保護種になっていてる蝶類は採っている所
を見つかればかなり不味いことになるだろう。トラブルを避ける為にも事前に地域や
種を調べた方がいいだろう。


おまけ:台湾のテレフォンカード。日本のものより分厚く。電話への挿入方向が違
う。ちなみに日本語の『もしもし』は、中国語で『ウェイ?』である。国番号は
886である。写真のジュースは飲んでみたが、想像出来るようにオロナミンC風
の味だった。

時期は5月からミヤマ達が採れはじめ、末にはミワの大型、6月に入るとクワガタの
発生は大爆発である。6月は月が出ない日が多く、ベストシーズンではないだろう
か。7月は熱さの為、あまり良くない。8月に入るとマルバネ属が発生しはじめる。
低標高ではさすがに熱さと湿気でかなりグロッキーになるが、クワガタの採集出来る
ポイントは夏でもそれ程熱くならず、夜になると長そでが必要になる場合もある。
毒蛾もいるのでライトトラップの際は長そでが望ましい。特にミヤマの発生の時期は
限られており、自分の採集したい種の発生時期は良く調べておいた方がいいだろう。

どうしても採集に行きたくなった人に、、、。
台北から一番近いのが鳥來(ウーライ)だろう。ここは観光地であり、宿泊施設も
整っている。道路沿いの街灯にクワガタが集まる。シェンクリング、タイワンオオを
はじめ、珍品ノコギリマルバネが採集できる。たた、台湾大学の学生コレクターとの
競争になるかも知れない。あと私の行ったところでは上巴陵(シャンパーリン)。
台北からは遠いが、街灯見回りだけでタカサゴ&タイワンミヤマが採集出来るだろ
う。もちろん運が良ければシェンクとタイワンオオも。お金をかけてもいい人は、
羅錦吉氏などのプロがいる。相談してみてはいかがだろう。氏は日本語も喋れる。
連絡先はたしか昆虫誌に掲載されていた。(私は忘れちゃった)これを見て採集に
行って採れなかったと言って苦情はなしね。

治安は私は東京のある場所より安全と感じた。まぁ、私は体もでかいし(態度も?)
汚い格好でサンダルで闊歩していたから観光客に見られなかったのかもしれない。
台湾マフィアのことも聞いてみたが、賞金をかけて取り締まっているので今は鎮静
状態のようだ。

物価は食費、交通費は安い!特に食事は一日1000円もあれば腹一杯食える。風味
が違うことを除けば私には天国だ。反対に高いのは一般の電化製品。あとはあまり安
いとは感じない。機会があったらペキンダックや上海ガニを食べてみてはいかが?
大陸で食したことはないが、大陸で食べるより美味しいそうだ。

たばこを吸わない私には天国!台湾の喫煙状況は日本よりさらに厳しく、公共の場所
はすべて禁煙になっている。反対に愛煙家には辛いかもしれない。

町にはコンビニがたくさんあるので、深夜の買い物にも困らない。あと、良く見かけ
るのがピンロウ売りの店だ。若いお姉ちゃんが、ミニスカートで勤務している場合が
多い。田舎の方にもお姉ちゃんはいなくても店がある。ちなみに値段はその時の時価
のようで、その原料は密輸で台湾国内に入ってくるそうだ。私は食べなかったが、お
姉ちゃんの姿は目に焼き付いている。可愛い子ならば、いい目の保養になるよ。

まぁ、こんな所で台湾採集記は終わりを迎える。最後までお付き合いいただき、あり
がとうございます。台湾にはまた行きたくなる何かがある。町はパワーに溢れ、昆虫
採集も日本と比べ物にならないくらい面白い。我愛台湾。